妖逆門の話

今月からうしおととらのアニメが始まります。とても楽しみですが、今自分の感想を好き放題書いてしまうとこれからご覧になる方の気持ちに水を差しかねないので、うしおととら作者の藤田和日郎さんが原案協力しているアニメ(漫画もあるそうです)、妖逆門の話でもしようと思います。
優勝すると何でも願いを叶えてもらえるという不思議な「げえむ」、妖逆門(ばけぎゃもん)の参加者に選ばれた子供達がなぞなぞを解いたりモノ探しをしたり最終的には札に封じられた妖怪を召喚してバトったりする妖怪バトルアニメです。
上のイラストは子供達を妖逆門に誘い、げえむのサポートをする‘個魔’という存在で、左からウタ、ムガ、ハル、フエ、ギグ、ナミ、デコ(敬称略)です。
個魔の皆さんは1人1人子供達のパートナーとなり、普段は子供の影に潜んでいるのですが、主にバトルでの防御などをしてくれます。人間ではないのですが妖怪でもなさそうでイマイチよくわからない黒尽くめ&手袋な人たちです。
内容はまぁ子供向けアニメなので、大人になって見た私には物凄く面白いかと聞かれれば微妙な所なのですが、タイトルの妖逆門がバックギャモンと掛かっていたり、駒と個魔が掛かっていたり、参加者はプレイヤーだと思っていたら「ぷれい屋」という粋な感じだったりとなかなか遊び心がある作品だと思います。フエさん(主人公の個魔)だけエンディングに漢字表記があるのですが、不壊という字面を見て「か・・・かっこいい・・・!」と厨ニ心を擽られました。
2人で協力してストーリーが進むジャンルをバディものと言ったりしますが、パートナーというのはピカチュウのように可愛いモンスターだったり、2人はのプリキュアのように同年代の人間だったり、相棒のようにベテランと新人の組み合わせだったりと様々な形がありますね。妖逆門においては小学生や中学生の子供に大人のパートナーが付き、げえむの指示を出したり率先して戦ってくれるかと思えばそうではなく、あくまでも子供がメインで行動し、個魔は基本的に見守る姿勢、というなんとも保護者然とした微笑ましくも不思議な関係です。フエさんに至っては主人公の小学生・三四郎のことを「兄ちゃん」と呼び、優勝させる気があるのかないのか胡散臭い感じ全開です。とは言えたまに三四郎が迷った時には導くような助言を与えることもあり、何だかんだで信頼関係を築いているようです。
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さて、ここからはうしおととらに絡めた話になりますが、妖逆門にはうしおととらに出てきた妖怪が沢山でてきます。かなり初期でほとんど忘れかけていた石の鎧や、見開きが多くの人のトラウマになったと噂のふすま、海座頭のおじいさんなど、子供達が
基本的には喋ったり人間と交流があるわけではなく、召喚されて行動し、相手の攻撃を受けると札に戻るという
一鬼さんなんかは大出世で、主人公の手持ちのスタメン妖怪です。うしおととらで知ってから妖逆門で見ると「あぁ・・・一鬼さんヒーローしてるなぁ」となんとなく温かい目で見守り、もう一度うしおととらを読むと「一鬼さんチィーっす!」と親しみを持って挨拶することができます。
そして嬉しいことに鎌鼬兄妹の雷信・かがり、イズナがきちんと1話貰って登場します。イズナは札にはなっておらず、ちょこちょこ登場します。残念ながら十郎兄さんの出番はありませんでしたが、こちらの世界でも雷信とかがりは仲の良い兄妹のようです。かがりの性格も相変わらずで、非常に懐かしくによによして見てしまいました。鳥妖ちゃんはちゃっかり主人公の手持ちに入っており、登場する度に愛嬌を振りまいています。(ポケモンやデジモンと違って、このアニメに登場する妖怪のほとんどは非常に可愛くないのです・・・)
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最大のツッコミ所は前半のオープニングが Janne Da Arcのメビウスで、最初に見た時は思わず「合わねぇ!」と叫んでしまいそうになりました。目指せポケモンマスターやButter-Flyの比ではありません、子供向けモンスター(妖怪ですが)バトルものアニメのOPに何故あんな別れたのか何なのかしんみりした恋愛ちっくな歌を選んでしまったのでしょう。サビの部分のアニメーションとのアンバランスさが何とも言えません。
ラストの主人公が青空の下で仲間と一緒に笑ってるシーンの下に表示されている歌詞が「悲しみのメビウス」なのはそれだけ見るとコラかと疑ってしまうレベルです。慣れればクセになるのですが。メ・ビ・ウ・ス!
後半のOPは小室ブームを築き上げ、今どきの曲とは違いBOY MEETS GIRLなんかはきっとほとんどの人が聞いたことがあるであろう、TRFのボーカルYU-KIさんが歌っています。こちらはアップテンポでとても格好良い曲です。
私がこの作品を知ったのはうしおととらを読んでその繋がりでだったのですが、うしおととらが好きな方は妖逆門で妖怪たちを探してみると面白いかもしれません。まぁこれからしばらくはうしおととら本編で懐かしの妖怪たちにまた会えるのですけどね。実に楽しみです。
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